うちそと
私は私の内にある愛だなんて気恥ずかしい気持ちについて考えたい
愛は好きや恋よりもよほど漠然としている
でも確固として存在している
漠然とした愛なんて気持ちを突き詰めて
私の気持ちがいったいなんなのか知りたいのだ
きっと突き詰めてもひとつの結論や、ましてや言葉になんてならないことはきっと本能的に知っている
それでも考えるのをやめられない
愛への興味は自分への興味
さみし
さみしいと言ったらさみしくなってしまうからセックスがしたいと言いあう私たちはセックスがしたい
元気でね私のかわいい家族
久しぶりに吸ったタバコの煙は換気扇が外に追いやってくれたからひとりぼっちの部屋に悲しい気持ちだけが充満している
だるだる
その辺の適当な会社員の家に泊まり通勤ラッシュにだるい朝日、適当な頭で中心部とは逆の方向に向かう電車に乗って帰りたい
猫アレルギーの猫
猫に似てると言われると話す君は確かに猫に似ている気まぐれなところ触られたい時は触られたくて触られたくない時は触られたくないところ魚を食べるのが好きなところ急に立ち止まったりするところ死に対して無頓着そうなところ
電車
目的地で降りなければそのまま降りなければ終点まで降りなければ
きっとこの苦しいところから抜け出せるのにそれは知っているのにさらにきっとそのことはずっも忘れることがないのに毎日ちゃんと降りるのはなんでだろう
自由
なにを考えてもいいんだよ、花や動物が嫌いでもいいし、ピーマンが好きでハンバーグが嫌いだっていいよ、当たり前にみえることを不思議に感じていいよ、自由に人を好きになっていいし、自由に愛されていいし、誰かを嫌う気持ちを持ったって大丈夫。君はいい子だよ。でも今日はもう遅いから眠ろうか。明日の昼は君の好きな食べ物を食べよう。君は何が好き?